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会長からのご挨拶

平成26年10月
 平成18年7月の総会で研究会の会長に選任されて、8年が経過しました。あれから3.11の東日本大震災があり、災害廃棄物の処理が大きな問題となり、その大半は片付いたのですが、まだ福島の原子炉からもれ出た放射性物質によって汚染された指定廃棄物の処理は終わっていません。
 今年は代々木公園などでのデング熱感染騒ぎから、世界ではエボラ出血熱など感染病の勃発が大きな話題になっています。エボラ出血熱に感染した可能性のある人が乗り込んだとうわさされた船の寄航が拒否された事件を聞くと、まだ日本には感染者は発生していませんが、もし発生したらどうなるのか想像するだけでも恐ろしくなります。

 医療廃棄物研究会は、1988年に当時医療廃棄物問題の解決に関心のある先生方の努力で設立され、途中「有害・医療廃棄物研究会」と名前を変えましたが研究講演会、技術セミナー、講習会の開催、会誌の発行、研究助成事業、感染性廃棄物マークの普及促進、海外実態調査等、有害・医療廃棄物の問題を解決するために、一貫して26年間活動して参りました。これもひとえに、皆様方のご理解と協力の賜物と感謝しています。

 医療廃棄物は不法投棄の主要な廃棄物として社会からは不適正な処理と心配され、また最近では、海外からの漂着ごみに混じって、明らかに医療廃棄物と思われるものが見つかっています。地球規模の環境問題の解決には、国際的な協力が重要になってきています。このような中で、感染性廃棄物のみならず有害廃棄物の解決のために、関心を持っていただいている人たちが取り組んで行かなければなりません。

 そのためにこれからも有害・医療廃棄物研究会としては、(1)研究会の会員増強、(2)運営体制の強化、(3)研究会ロゴマークの選定、(4)海外の有害・医療廃棄物の実態調査、(5)海外への情報発信と交流、(6)会員の研究事業の促進などを実行に移していきたいと思います。

 この様な研究会の活動に関心ある方は、研究会にぜひ参加されますようご案内申し上げますと同時に、会員の皆様には積極的に会の運営に参加されますようにお願いを申し上げ、会長のご挨拶とさせていただきます。
平成26年10月24日
有害・医療廃棄物研究会会長
田中 勝
(鳥取環境大学サステイナビリティ研究所所長、特任教授)
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